北米の通常種は、陸に440種、水辺に190種、沖合に45種の計675種であり、そのうち300種が渡り鳥である。 1987年のコミトの記録は722種だった、実に47種も多い、なぜか? 秘密は迷鳥にある。
(2016年のABA Checklist ver7.8.11を見ると、コード1,2を合わせて671種、コード3を加えて754種、更にコード4,5を加えて978種、全体で988種の記載があった。 種の分け方が変わったのかもしれないが、探鳥技術の進歩により、現在ではより多くの種類を容易に見つけられるようになったのかも。 ただ2016年のJohn Weigelの記録783種は現在でも破られていない。)
そう、ビッグイヤーに勝つにはいかに迷鳥を見つけるかがキーポイントなのだ。 このため探鳥家は希少種の情報を得ると全てをなげうってただちに向かう必要がある。 勿論、その間も通常種を求めて全米中を駈け回るのは当然だが。 また、300種の渡り鳥がまたやっかいで、春の渡りで見逃した鳥は、チャンスの少ない秋の渡りに賭けるか、例えば繁殖地のアラスカまで出かけることになり、多大の時間とお金を浪費することになる。
実際この1998年のビッグイヤーで三人の主人公が移動した距離と費やした費用は、
Name | flight distance | drive distance | travel expenses |
サンディ・コミト | 432,000km? | ? | $? (1987 $60,000over) |
アル・レヴァンティン | 216,000km | 5,000km | $60,000 over |
グレッグ・ミラー | 139,000km | 58,000km | $31,000 |
一年の旅行計画
第一に春と秋の渡りシーズンを軸に考える。 やはり春のシーズンが大事で、ここで見られないと秋に賭けるしかなくなり、失敗する可能性が大になる。 他の探鳥拠点を含め一般的には次のようになる。
シーズン | 場所 | 狙い目の鳥 | 有名な場所 |
春の渡り | 渡りの中継地 (渡り鳥のトラップ) |
渡り鳥 |
テキサス州 ハイ・アイランド(4月) |
秋の渡り | 同上 | 同上 | 同上 |
南フロリダ | 熱帯種と水鳥 | ||
ミネソタ北部 | フクロウと寒冷地を好む種 | ||
西テキサス | 砂漠種 | ||
アリゾナ南東部 | ハチドリとヨタカ | ||
グレートプレーンズ | ツメナガホオジロと内陸の雀類 | ||
5月 | アラスカ沿岸部 | 繁殖に渡ってくるユーラシア種 | アッツ島 |
コロラド | キジオライチョウ等ライチョウ類 | ||
年中? | カリフォルニア ノースカロライナ |
海鳥と残りの地上種 |
太平洋側 カリフォルニア州 ボーデーガ湾、モンテレー湾 |