1981年6月、アラスカ旅行へ出かけたとき、彼女は人生とバーディングの新しい段階へと入った。 今やるか一生できないかの二者択一を迫られる状況になったのだ。 準備、探鳥、記録保管作業その全てが命への脅威を忘れさせてくれるものだった。
 アラスカ州ガンベルでスタート、海鳥の観察、強風が吹き荒れる中の長時間の歩行でやっと見られる陸鳥、西風が運ぶアジアの奇跡の鳥。
 そして、アラスカ本土ノームに戻って旅の仲間に50歳の誕生日を祝ってもらい。 プリブロフ諸島、デナリ(当時はマッキンリー山)、最後はホーマー・シューアードフェリー旅行でアラスカでの夢のような体験は幕を降ろす。
 そう、幸せなまま彼女は家に帰り、「三ヶ月の健康な期間」は、とうに過ぎたが、いかなる兆候も現れなかった。

アラスカ州ガンベル

オガワコマドリ(Bluethroat)、トウネン(Red-necked Stint)、コバシチドリ(Eurasian dotterel)、キアシシギ(Grey-tailed Tattler)、 メガネケワタガモ(Spectacled eider)

アラスカ州ノーム

ライチョウ(Rock ptarmigan)、カラフトライチョウ (Willow ptarmigan)、 営巣中のシロハラトウゾクカモメ(Long-tailed Jaeger)、 コシジロアジサシ( Aleutian Tern)、メボソムシクイ(Arctic Warbler)

プリブロフ諸島

ウミスズメ、チシマウガラス(Red-faced cormorant)、アカアシミツユビカモメ(Red-legged Kittiwake)、ハシジロアビ(Yellow-billed Loon)、ハリモモチュウシャク(Bristle-thighed Curlew)

デナリ

シロハヤブサ(Gyrfalcon)の番、巣に籠もっていたオオタカ(Northern Goshawk)